誰にそのサービスを届けたいのか
今回はいま作っている弊社の最初のサービスについて、学びがあったので書いていこうと思います。
いま弊社の最初のサービスとして、6月中旬頃から「Wonderbase」というサービスを作っています。Wonderbaseは、プロジェクトを持っている企業や個人が、そのプロジェクトをWonderbaseに掲載することで複業でお手伝いしてくれる仲間を集めることができ、複業をしてみたい人は、掲載されているプロジェクトに複業として応募することで参画できる、複業プラットフォームです。こちらの図を見ていただけると、イメージしやすいと思います。
実はWonderbaseの開発を始めて1ヶ月ほど経ったころ、サービスに自信が持てなくなり、一時は開発を中止しようとまで考えていました。最初は「これはいける!」と思い始めたにも関わらず、開発が進んでいくと「こんなサービス一体どこの誰が使うんだ...」というように、完全に自信を喪失してしまったのです。
それからは大学のテストやフリーランスで持っていた仕事やらで、Wonderbaseの開発は完全にストップしてしまっていました。
そして7月下旬になった頃、ある一通のメールが僕の元に届きました。それはだいぶ前に、応募していたあるプログラムの合格通知で、そのプログラムは学生のサービス開発をメンターと支援金でサポートするというものでした。僕はそのプログラムに、完全に自信を喪失していたアイデア「Wonderbase」で応募していたのです。嬉しいという気持ちと、なぜこんなアイデアで合格したんだろう?という両方の気持ちがありました。
そんな気持ちを抱えながら、合格したプログラムのキックオフに先週参加してきました。そして、案の定メンターの方にボロクソにダメ出しをいただきました。
本当にたくさんのダメ出しをいただいたのですが、その中でも一つだけ印象に残ったダメ出しがありました。
それは、「あなたは誰にこのサービスを届けたいの?」という問いかけです。僕がWonderbaseというサービスに対する自信を喪失してしまったのは、この「誰にそのサービスを届けたいのか」という視点が皆無だったからだと気付かされました。
もちろん僕もサービスのターゲットユーザーは考えてはいました。ただそれは「大企業でくすぶっている20~30代のビジネスパーソン」ぐらいのもので、思い返すと非常に抽象的でした。「あなたは誰にそのサービスを届けたいの?」という問いは、具体性を求めています。粒度としては、「プログラミングを学習していて、実力はついてきているけれど、仕事を獲得するまでにはいたっていない学生エンジニアの〇〇くん」ぐらいがいいと思います。このくらいまでに、具体的にサービスを届けたいユーザーを想定していれば、サービスの内容もよりエッジが効いたものになってくるはずです。
以前に、家入さんがこちらの記事で、「身近な誰か1人の顔を思い浮かべ、その人に手紙を書くようにビジネスを作れ」とおっしゃっていました。
僕もこの記事を最初に読んだ時には、「その通りだけど、身近な誰かってイメージは僕は湧かないなあ。」と感じていました。いま改めて読み返すと、非常に大切な視点であることに気づかされました。
僕が最初にWonderbaseを作っていたときには、この視点がなかったために、「こんなサービス誰が使うのかな?」と自信を喪失してしまいました。今思い返すと、僕がぶつかったこの問題は、「誰にそのサービスを届けたいのか」という視点が抜けていたために、当たり前に陥った問題でした。
これからサービスを作る時には、「誰にそのサービスを届けたいのか」という視点をまず考えることを肝に銘じておくためにこの文章を書きました。